『アダルトチルドレンとは?』その特徴を解説

こんにちは。心理カウンセラーのたかはるです。
今回は、『アダルトチルドレンとはなにか?』その特徴についてお話しします。

毎日の生活の中で、漠然とした不安に心がざわつくことはありませんか?
人間関係でついつい相手に合わせすぎてしまったり、本音を言えずに苦しくなったりすることはないでしょうか。

もしそんな風に感じることがあるなら、あなたは「アダルトチルドレン」の可能性があります。

「アダルトチルドレン」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
これは、子どもの頃に経験した家庭環境が、大人になった今も無意識のうちに心に影響を与え、様々な生きづらさを抱えている方々のことを指します。

精神疾患などの病名ではなく、概念の一つです。
子どもの頃の経験を通して、私たちは自分自身や人間関係の築き方を学びますが、その環境が健全でなかった場合、大人になってから「なぜかうまくいかない」と感じる原因となることがあります。

アダルトチルドレンとして生きづらさを抱えるようになる背景には、「機能不全家族」と呼ばれる家庭環境が関係していることが多いです。
機能不全家族とは、文字通り「家族としての役割が十分に機能していない」家庭のことです。
親が精神的に不安定、過度な期待を押し付ける、子どもの感情を無視する、といった環境が続く場合、子どもは心に大きな負担を抱えやすくなります。

自分を守るために感情を抑えたり、良い子などの特定の役割を演じたりする中で身につけた心の癖や対処法が、大人になってからの生きづらさへと繋がっています。

「失敗してはいけない」「全て自分で抱え込まないと気が済まない」と感じることはありませんか?
子どもの頃、親の期待に応えようと頑張りすぎたり、未熟な親の面倒を見たりした経験があると、大人になってからも「完璧でなければならない」「私が何とかしなければ」という強い思い込みを抱えがちになります。

「自分には価値がない」「愛されるためにはもっと努力が必要」という感覚を感じやすくなります。
幼い頃に、ありのままの自分を受け入れられた経験が少なかったり、十分な愛情を得られなかったりすると、「自分はこのままででは愛されない」と無意識に心に強く刻みこんでしまうことがあります。

自分の本当の気持ちが分からなかったり、怒りや悲しみといったネガティブな感情を表現することが怖かったりすることが多い傾向があります。
子どもの頃、感情を出すと親が不機嫌になったり、混乱させてしまったような経験があると、感情を抑え込むことが当たり前になってしまうのです。

「人に頼るのが苦手」「人との距離感がうまく掴めない」「見捨てられるのが怖い」といった悩みも、アダルトチルドレンの方によく見られます。
幼い頃に安心して甘える経験が少なかったり、不安定な人間関係の中で育ったりすると、大人になってからも、親しい関係を築くことに難しさを感じることがあります。

何が起こるか分からない家庭で育った子どもは、常に身構えている状態となり、それが考え方の癖にもなります。
大人になってからも、「何か悪いことが起こるのではないか」「安心できる場所がない」といった、漠然とした不安や緊張感を常に抱えてしまいます。

ここまで、アダルトチルドレンとは何か、そして具体的な特徴についてお話ししてきました。

アダルトチルドレンとは、子どもの頃の家庭環境が影響し、大人になった今も様々な生きづらさを抱えている方のことです。
完璧主義で責任感が強い、自己肯定感が低い、感情の表現が苦手、人間関係に悩みを抱えやすい、常に漠然とした不安や緊張がある、といった特徴は、過去の経験から生まれた心の癖と言えるかもしれません。

この記事を読んでいただき、あなたの感じている生きづらさの正体を知れたのであれば、それはご自身の心を理解し、より穏やかな未来へと向かうための大切な第一歩となります。

少しずつ、一歩ずつで大丈夫です。
あなたの心が、少しでも穏やかな時間を取り戻せることを、心から願っています。