【アダルトチルドレン】『他人軸』の生きづらさから抜け出すヒント

こんにちは。
心理カウンセラーのたかはるです。

今回は、「『他人軸』の生きづらさから抜け出すヒント」について、アダルトチルドレンの特徴とともにお話しします。

こんな経験ありませんか?

突然ですが、次の2つのような場面を想像してみてください。

ある日、職場で上司の表情が強張っているを見て、心がソワソワしはじめました。
「私が何か失敗したのだろうか?」
「また怒らせてしまったのかもしれない」
と、頭の中で瞬時に原因を探し始めえてしまいます。

また、ランチ休憩で友人とお話をしているとき、友人がふと遠い目をしたり、口数が減ったりすると、心がたちまち不安になります。
「私との会話が楽しくないのかな」
「もしかして、私って嫌われている?」
友人の些細な表情や仕草から、ネガティブな想像を膨らませてしまいます。

このような体験と感覚に、あなたも心当たりがあるのではないでしょうか。

なぜ、私たちは「周りの顔色」に振り回されてしまうのでしょうか?

前段の例ように、他者の感情や機嫌に過度に影響されてしまう背景には、「心の境界線」が曖昧になっているという原因があります。

心の境界線とは、自分と他者との間に引く、見えない心の区切り線のことです。
これが健康的であれば、他者の感情や問題は「他者のもの」、自分の感情やニーズは「自分のもの」として、それぞれを尊重しながらも明確に区別できます。

しかし、この境界線が曖昧だと、他者の感情がまるで自分のもののように心に入り込み、精神的な負担になってしまいます。

他者の感情と自分の感情の区別がつきにくく、他者の不機嫌を自分の責任だと感じてしまい、人に嫌われたくないという思いから、自分の本心を抑え込んでまで相手に合わせようとしてしまう。
このような『他人軸』での考えや行動が、疲れを引き起こしてしまいます。

「心の境界線」を育む

では、この他人軸な考え方を断ち切るために、どうすれば良いのでしょうか。
それはズバリ、あなた自身の「心の境界線」を意識的に育むことです。

心の境界線がしっかりとしていると、相手の感情や問題に過度に巻き込まれることなく、自分を守ることができます。
相手の感情を吸収しにくくなるため、心のエネルギーも消耗しにくくなります。

今日からできる!「心の境界線」を育む2つのアクション

では、「心の境界線」を育むためには具体的にどうすればいいのでしょうか。

今日から日常生活の中で実践できる、具体的なアクションを2つご紹介します。

「今、私は少し不安に感じているな」「これは怒りだ」「ああ、寂しいんだな」など、今の気持ちを心の中でつぶやいてみましょう。
自分の感情を客観的に認識することは、他人の感情と自分の感情を区別する第一歩になります。
感情を「言葉」にすることで、それが自分の中に存在する一つの情報として扱えるようになり、感情に飲み込まれにくくなります。

意見を求められた時や、何かを伝える場面で、自分の感情や考えを「私は〜な気持ちです」「あなたは〜と感じているのですね」というように、主語を意識して伝えてみましょう。相手の意見や感情を否定するのではなく、「自分はこうである」という明確な境界線を引く練習にもなります。

まとめ

他人の機嫌や雰囲気に振り回されて心が疲れてしまうのは、あなたの優しさゆえであり、そして「心の境界線」が曖昧になっていることが原因かもしれません。

今日から少しずつ、自分の感情に気づき、自分と他者の間に優しい「心の境界線」を意識することをはじめてみてください。

少しずつ、一歩ずつで大丈夫です。
あなたの心が、少しでも穏やかな時間を取り戻せることを、心から願っています。